小説 ウザ絡み 「家族さんどうだった?息子さんはイケメン?」 出し抜けに井上が聞く。 軽口で場を和ませようとしているのだろうが、とてもそんな気分にはなれなかった。 「まあ、顔が悪いとかそういう訳じゃないんですけど、なんて言うか…... 2023.08.12 小説
未分類 クチコミ -退職してからも元気だったんですよ。車の運転が好きな人でしてねえ。よくショッピングセンターまで行っていましたよ。 梅屋の妻はどこか懐かしそうに語り始めた。当人は別室でテレビをつけてくつろいでいるようだ。大きな音が離れた部屋まで聞こえ... 2023.08.09 未分類
未分類 [備忘録]NHKの番組が甲状腺がん患者を紹介した件 令和5年8月8日放送のNHK番組、ハートネットTV 原発事故の後、甲状腺がんと診断された患者らのシンポジウムや、患者のその後を取材したとのこと。 しかし、甲状腺がんのことを考えるにあたって重要なことがある。 福島原発事故... 2023.08.09 未分類
未分類 本人と妻 「最初は緊張すると思うけど、私がついてるから」 深呼吸を繰り返すスミレに水貴が声をかける。約束の時間の5分前には現地に着いている。水貴は極力、訪問時間ぴったりでなければチャイムを鳴らさない主義である。1分前であろうと時間より... 2023.08.06 未分類
未分類 見送り 「そう、家族さんの体調が回復するまではショートをお願いしてる。元からレスパイトの受け入れ実績があるから…」 倉柳はカルテをめくりながら電話相手に説明を端的に。いつもながら話は要点をまとめて無駄がない。 「ハートフル ショートス... 2023.07.30 未分類
介護 涙 「あ、帰って来た」 水貴が事務所に戻ったのは6時少し前。就業時間は過ぎていたが、倉柳と井上は請求の最終チェックをするべく、デスクの上にはまだ書類の束が山と積まれている。 「お疲れ」と倉柳は水貴に一瞥をくれ、短い労いの言葉をかけ... 2023.07.26 介護小説
未分類 別れの時 「お疲れ様です。我々は今から引き上げます」 松原水貴が番場宅に駆けつけた時、医師は既に死亡確認を済ませていた。往診医が看護師を引き連れ、家の前に停めた車に乗ろうとした時、入れ違いにやって来た水貴の姿を認め声をかける。 「訪問看... 2023.07.09 未分類
介護 『涙』⑤ ケアマネにとって、実績の入力をする時期は戦場である。いや、ケアマネでなくても介護の事業所にとっては月末月初は多忙を極める。 「はい…。区分変更の結果がまだ出てません。市役所にも確認しました。…はい、ですので今月の請求は保留ということ... 2023.07.07 介護小説
介護 教育係 「異動?」 「そう。異動」 3人は事務所から離れた居酒屋にいた。管理者の倉柳から居酒屋に誘われるなんて珍しいこともあるのだなと、水貴は思っていた。仕事が終わってから水貴と倉柳は2人で居酒屋に入った。個室に通されたら、そこに座っ... 2023.06.14 介護小説
介護 実力行使はしてはいけない お久しぶりです。雪乃です。 特養の施設長を務めている人物が、かつて働いていた施設の機械浴を破壊したことを告白し、その経緯を取り上げていた記事が炎上する騒ぎとなりました。 その者は、機械浴を使用して入居者を入浴させるなど良くない... 2023.04.19 介護