みなさんこんにちは。雪乃です。
職場にはめんどくさい人がたまにいます。
3人のレンガ職人という話があります。
ある人が、レンガを積んでいる人たちに問いました。「あなたは今、何をやっているのですか?」
男Aは答えました「見ればわかるだろ、レンガを積んでいるだよ」
男Bは答えます「これで大きな壁を作るのさ」
男Cはこう言いました「俺は歴史を作っているのさ」
と。
この寓話にはいろいろなバリエーションがあり、レンガ職人達は建設に従事していて、Aは自分の仕事を作業としか思ってなくて、Cは自分の仕事が崇高な理念のもと為に行われていると思っている。
男Aよりも男B、男Bよりも男Cの方が自分に課せられた仕事の意味がわかっており、よりレベルの高い仕事をするのだ、これをラダー効果というのだ、と自己啓発サイトでまことしやかに解説されていましたが
それ、あなたの感想ですよね
と率直に思います。
だいたい「何をしてますか」と聞かれて「歴史を作ってるのだ」と答えるなんて、誇大妄想の可能性が否定できない。
自己啓発サイトなんかでは、「何をしてますか?」と聞いて「レンガを積んでます」と答える人を「自分の仕事をただの作業としか思ってない」と決めつけるみたいです。
正直言って、狭い了見だなと。
だいたい、レンガを積んでる人に「何をしてますか?」と聞くこと自体が失礼なんですよ。人によっては「見ればわかるだろ。作業中に邪魔するな」と思うでしょう。
そこでぞんざいに答えたりは普通にあると思うのですけどね。
こういうただの寓話が、自己啓発サイトなんかではラダー効果としてあたかも相手の仕事のレベルを推し量る、心理学的な根拠のあるものとしてまことしやかに紹介されているみたいです。
でもそんなもの、心理学とか行動経済学としてまともに検証されたものではないでしょう?根拠のある学術論文とか全くヒットしませんでした。
私が経営学の本とかを読んだ限りでは「自分が携わった製品が、実際に販売されているのを目にすると、労働のモチベーションが上がる事が報告されている」とかそういうのはありましたね。
ただ自己啓発とかビジネス系YouTuberが言ってることそのままに、例えば介護現場で入浴介助をしてる人に「あなたは今何をしていますか?」と質問して、その答えで相手の仕事のレベルを評価しようとする人が、世の中にいるみたいなんですね。
質問することそのものが、相手に不快感を与えかねませんが。
また、返ってきた答えによって、相手の仕事のレベルを判断しようとする行為は、あまりにも浅はか、軽率であると言わざるを得ません。
こういう自己啓発ビジネスの世界はあまりにもいい加減な事を言い過ぎていて困ります。実際のビジネス現場に精通していない人間が、薄っぺらい自己啓発本に書いてある事がそのまま社会に通用すると勘違いしてると、周囲にストレスを与えるだけです。
いっとき、ポジティブ物事を考えているほうがいい結果が出せるみたいな単純な理屈が人気でしたね。
でも、私は押し付けられたポジティブシンキングや、無理にポジティブ考えようとした結果なんて、ろくなものではないと思う。
そういうのは息苦しい感じを職場に持ってくるだけの害悪でしかないでしょう。
私は今後もそういうエセポジティブシンキングな方とは距離を置きます。ご了承ください。
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