健康本コーナーは危険地帯

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がんに関する本の嘘に注意 書店と図書館に気を付ける理由を解説 正しい情報はどこで得るのが良いのか 「がんが治る」に惑わされないために

緩和ケア医の大津秀一氏によると、健康本はウソだらけとのことです。

これはどの書店に行ってもだいたいそうです。

健康本コーナーでは「○○すれば△△が治る」とか「○○で健康になる」などの本が並んでいますが、それらの本はほとんどインチキと言っても過言ではないです。

なぜでたらめな本が書店に並ぶのか?

なぜ医療健康本はまともな本が少なくて、出鱈目な本ばかり書店に並ぶのか?

理由はまともな本は売れないからです。特に患者が期待を持つ内容が書いてあるわけでもなく、書いてある内容がわかりやすくもない。

こういう本は必然的に売れないし、売れたとしても出鱈目な本の方が売れてしまいます。

出鱈目な本はわかりやすく書いてあります。こうした本がどんどん売れることで、書店は出鱈目本ばかり仕入れるようになります。

『元』医師のインチキ療法が堂々と広告掲載された例

Amazonを検索したら2019年出版の、ガンは重曹で治ると主張する本が出てきました。

重曹を投与することであらゆるガンが改善するのだとか。事実だったら素晴らしいですが、あらゆるガンに通用する治療はありません。

どうやらこの本はイタリア人『元』医師のトゥリオ・シモンチーニ氏の主張を基にしているようです。

シモンチーニという人は、重曹でガンが治るという主張を以前から繰り返しています。といっても、学会で症例を報告したことはなく自身のウェブサイト上で患者へのインタビューを掲載しているのみだそうです。

参考書籍

新装版「ニセ医学」に騙されないために [ 名取 宏 ]価格:1,518円
(2019/12/29 19:47時点)
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重曹を投与することでガンが縮小した例としてシモンチーニ氏のサイトに掲載されていた画像は、実際にガンの縮小が画像で認められなかったり、超音波検査の画像をCTの画像と取り違えていたり、基本的な医学的知識の欠落したものでした。

重曹は少量であれば害はありませんが、大量に投与すると有害です。実際にシモンチーニ氏の治療によって死亡した患者さんもいます。

これが原因でシモンチーニ氏は医師免許を剥奪されています。

健康本を信じて亡くなった例

サイエンスライターの片瀬久美子氏は、先に紹介した『「ニセ医学」に騙されないために』の解説文に誤った健康情報を信じてしまい亡くなった友人の話を紹介しています。

片瀬氏の友人のA氏は妊娠中に初期の乳ガンと診断され、出産してすぐに手術を受けました。

当時でも手術と抗ガン剤、放射線治療の組み合わせで8割以上の割合で10年以上の生存が見込めたそうです。

しかしA氏は治療中に「抗ガン剤には効果がなく副作用で逆に死んでしまう」とする健康本を読み、不安を煽られてしまったそうです。

そこでA氏は病院での治療を断り、健康本の勧めに従い自然療法を受けることを選択します。

自然療法の指導者のもとで高額な治療を受けていたA氏は体調がどんどん悪化していきましたが「一時的な好転反応なので我慢していたらよくなる」と言う指導者の指示に従い我慢を続けました。

しかし病状がどんどん悪化し、耐え難い苦痛に堪らず病院を受診したところ、A氏のガンは全身に転移しており手遅れの状態になっていました。

A氏が受けていた自然療法にはなんの効果もなかったのです。病院での治療を受けていれば助かった可能性のあったA氏は自然療法を選択することで命を落としてしまいました。

A氏が亡くなった後、A氏の知人が自然療法の指導者に抗議をしに行ったところ、指導者は「自分で治療を受けたいと頼んできたのだろう」と責任をA氏に押しつけ、まともに取り合わなかったとのことです。

この話は20年以上前の話ですが、今でも人の不安につけ込み効果のない治療を施す代替療法は巷にあります。宣伝のためのインチキ本も書店に大量に積まれています。

亡くなったA氏は歴史研究家でしたが、そのような人でも不安を煽られて判断を誤ってしまいました。

書店ネットで正しい情報を得ることは大変難しい状況です。

スティーブ・ジョブズも膵臓ガンで亡くなりましたが、病院での治療を受けずハーブ療法に頼ったため死期を早めてしまったと言われています。

「○○で病気が治る」系の本は大概インチキなので、手を出さない方が無難と言えるでしょう。

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コメント

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