「合わない人には辞めてもらう」がなぜ問題なのか?

働き方

仕事してたらいろんな人がいます。いろんな知識や技術を持っていたり、誠実だったり気配りができたりする人もいれば、問題がある人もいます。

いつまでたっても仕事を覚えられない人もいますし、空気が読めない人もいます。わがままだったりサボったりする人もいるでしょう。酷い人は面接を受ける時に大根を持ってくる人もいます。面接の時点ではじくべきですが。

職場で問題を起こされたら、雇っている側としてはそういう人には辞めて貰いたいと思うのが人情でしょう。気持ちはよくわかります。

しかし、経営者でTwitterで「うちに合わない職員がいるので、上手に辞めてもらう」と堂々と発言した人がいたようで、話を聞いて正直引きました。

Twitterに書くような内容ではないです。そもそも、労働者を簡単に解雇することはできません。

その経営者が顔出しでTwitterをしているとすれば、当人がそのツイートを見ればきっと嫌な気持ちになるでしょう。パワハラと批難されてもしかたがない案件です。そこまで考えてTwitterをしているのでしょうか。

また、その経営者は「働いてる側は辞めると言うことができるのに、なぜ雇っている側は辞めてもらうって言ってはダメなの?」と発言しています。

私としては、なぜダメなのかわからない理由がわからない。

労働者と使用者は立場がとても非対称です。雇っている立場の方が圧倒的に強い。

強い立場の人が好き勝手にして、雇われている人が不利益を受けないように、法律でも排除されているのです。

どんなに問題のある人だとしても、解雇されてしまったら経済的な基盤を失い困窮する可能性だってあります。だから使用者が好き勝手な理由で解雇することは許されていません。

解雇権の濫用は認められないと判例も蓄積されています。労働契約を結ぶ時に、懲戒や解雇についての規約をきちんと定めておいて、労働者にきちんと説明しなければなりませんし、ちゃんとした理由がなければ解雇はできません。

辞めてもらいたいと言ってなぜいけないのか、などという発言は法令遵守の意識が欠如しているからこそ言えてしまうことではないでしょうか。

その経営者は、辞めさせるのが上手な古参の職員がいるからその人に頼みたいなどと言っていますが、仮に辞めさせられる方に問題があるのだとしても、パワハラ的な手法が取られてしまうのではないかと心配でなりません。

そもそも、そういう発言を世界に向けて発信するTwitterでやっている自体、危うい。

私は前にこういう経験がありました。

「着いていく」は誤字ですが、最悪職場全体の空気が悪くなるリスクを考えた方がいい。

雇う側は強い力を持っています。立場が強いです。だからこそちゃんとしなければいけない。自覚して欲しいですね。

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