無駄か、無駄じゃないかの議論は超えていけ

雪乃
雪乃

いつもありがとうございます。
皆さんはマスクの配布をどう思いますか?マスクの配布にお金をかけるのは無駄でしょうか?今日はそこを考えたいと思います。

そもそも、政府の無駄遣いとは何か?

日本政府の借金は、1000兆円を超えるとも言われています。

そう言われると「政府が無駄遣いをしているのだから、こんなに借金が増えるのだろう」「無駄遣いを削らなければいけない」という発想になってしまうのではないでしょうか?

ですが、無駄とはなんでしょう?

自分の仕事を思い返してみてください。自分の仕事が誰から見ても無駄ではないと胸を張って言える人など、いったいどれほどいるのでしょうか?

電気や水道などライフラインを維持している人だって、医療や輸送など社会に欠かせないサービスを提供している人だって、必ずケチをつける人がいます。

電気がなければ多くの人が困ってしまうことは普通わかります。

ですがそれでさえ「たかが電気」などと愚かな言いがかりをつける人が実在します。まあそんな愚かな事を言っていたら、自分に返ってくるのですが。

私たちの生活には道路が欠かせません。誰だって道路の上を歩くし、車だって走らせる。普段食べている食料だって、道路を使わなければ私たちの口に届かないでしょう。

ですが、そんな道路整備でさえ無駄だと言われて建設が疎かになっています。

みんな、自分が使わなかったり自分に関係ないと思っているだけで、あらゆることを無駄認定しているだけなんです。

だから、何が無駄で何が無駄でないかなんて議論をするのは、たいてい議論そのものが無駄になってしまうだけなのです。

なんのことはない。みんな自分に興味がないものを無駄だと言っているだけ。無駄遣い批判なんて、真面目に話を聞く意味がないのです。

ですから、以下のような意見にはまったく価値を感じません。害悪です

こんな意見、意味がありません。「財源は税金だ」と言うのも「そんな金があるなら他のことに使え」も間違いです。

ですので私は以下の反論を投稿しました。

466億円がどうしたって?

無駄を排除しようとすれば利益も排除される

皆さんは日本の研究論文の数が減少の一途をたどっていることをご存じでしょうか?

世間からの注目を集めているいⅰPS細胞も、燃料電池も、研究が始まった時は注目なんて全然されていませんでした。

学術研究なんて、はじまりの頃は地味で注目されないものなのです。

いろんな研究が学術の世界で行われていますが、成果が結実しより注目を浴びるようになるものなんてほんの一握り。ほとんどの研究は、注目されない状態から始まり、一度も注目を浴びないまま消えていくことになるのです。

でも、そんな多様な研究が行われているから、学術学問の多様性が担保されているから、世界的な大発見がその中から生み出されるのです。

やる前から「これは当たる」と思って始めるような研究から、大発見が生れるわけがない。

「まさか、こんな研究からこんな成果が生まれるとは思わなかった」という事態が起きうるから、学術研究は多様性が大事なのです。

当りそうな研究に投資を集中すれば成果が生まれるはずだという発想なんて、支離滅裂な思考の産物でしかない。

実際に学術上の「選択と集中」を推進した日本では、そのころから学術論文の数が減少しています。

そして今になって新興感染症の論文数が少ないとか言われていますが、理不尽極まりないと言うほかありません。

当りそうな研究には投資する価値がある、そうでない研究には金は出さないという卑近な発想では、この国の学術分野は凋落していくしかないと肝に銘じておくべきではないでしょうか。

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普段は無駄に見えるものだって、役に立つ時がくることだってある

消防車にははしご付きの高層階の救助救援に役立つものがあります。

その価格は一台で1億円を下らないのだとか。

それだけの価格のする車両を非常時のために備えておくのは、意味があるのでしょうか?

これはTwitterで見た話ですが、ある消防士は「これで一人の命でも救えたらそれだけで価値がある。」と語ったそうです。

確かに、人命は1億円では買えません。

そして何より重みのある言葉が続けられたそうです。

「一番いいのは、この車が一度も使われなくて終わることです。」

使われていないものは無駄であると決めつける人がいますが、使われない方が望ましいものだってある、ということは頭の片隅にでも置いておいた方が良いでしょう。

昔、大阪で「羽曳野の結核病床は稼動していない」と発言していた人がいたそうですが、結核病床が満床で稼働していた方がよいのでしょうか?

満床であれば病床が有効に使われていることにはなるのでしょうが、その状態で何かの拍子に結核の感染爆発が起きてしまえば、なんの対処もできないことになります。

有事に対処するには、平時から余剰を抱えておかなければならないと、少なくとも今の感染症の脅威に瀕している時くらいは、認識しないといけません。

使っていなければ無駄であるというその認識が、我が国の危機管理を貧弱貧弱ゥにしているのです。無駄無駄無駄ァと自分に関係なさそうなものを削っていれば、それは自分に返ってきます。

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