使えなかった有給休暇とキラキラマネージャー

働き方
雪乃
雪乃

いつもありがとうございます。最近は介護記事ばっかりでしたが、本日は介護以外の話を書きます。

当たり前の有給休暇で感謝を求められた話

これは私が介護の仕事を始める前の話。私はエステのお店で働いていました。会社は関東や中部や関西など人口の多いところには進出しており、まだ勢いがある時でした。

新卒で入った私には、社会のルールとか詳しくわかっていません。有給休暇を頂いたのも初めての経験です。

とにかく人の入れ替わりが激しいお店で、系列のスクールで技術を学んだ人が定期的に補充されます。3ヶ月ごとに2、3人は入ってきました。しかし、人はそう簡単に増えていきません。同じかそれ以上のペースで人が辞めていくからです。

辞めた人の中には独立開業の人もいましたが、そんな前向きな理由の人はごくわずかだったでしょう。

単純に業務内容がキツイからと言うのがもっとも多い理由でした。

勤務時間はそう長くはなく、1日8時間半くらい。規定の労働時間以上の労働には、残業手当がついていました。基本給はサービス業としては悪くはなかったのでそれだけ聞けば激務でブラックな職場だとは思わないでしょう。

しかし、それでも人が辞めていくのだから理由はあるものです。

平日は夕方〜夜にかけて、土日祝は丸1日、施術、施術の繰り返しになっていました。

1時間コースのお客様をご案内して、施術が終わったらお見送り、5分以内に席をセットし直してまた次のお客様をご案内…の繰り返し。12時くらいに休憩に行かされ、戻ってきたら帰るまで、6、7時間は延々とその繰り返しが続けられたのです。合間に他のスタッフのお見送りのフォローや、迎え入れも手伝ったり備品補充もしなければなりません。

夏場は全体的にお客様の増える時期です。平日でも昼頃からその流れになった程です。とにかく体力的にきつかった。手際よく作業をこなすのが苦手な私は、勤め始めたころ散々どやされました。まあ1年たつとすっかりなれ、私より社歴の長い人はどんどん退職していったので人間関係は苦になりませんでしたが。

40代、50代で入社した人は体力的についていくことが出来たのかどうか…エステ業界なんてたいがいこういうキツさがあるのかもしれませんが。

この仕事は長くは続けられないだろうなと思っていました。しかし、そんな会社であっても店長は言うことは言う人でありながら、温和で面倒見がよくこの店長のもとでなればしばらく続けられるかと安心感を持ったものです。

しかし、勤続1年くらいで状況が変わります。優しかった店長は半年後に退職するのでと、本社からマネージャーが派遣されてきました。この人は社長の右腕です。

この会社はカリスマ社長が立ち上げた会社で、エステ店のプロモーションはなかなか斬新なものでした。それだけに各地に出店できたわけでもあります

ただ、ワンマンでもともとそういう性格なのか、周りが社長万歳なイエスマンばかりだからか、随所に社長の自己顕示欲を満たすための行動が目につくようになります。

2ヶ月に1回は従業員を集めて社長の言葉を聞かされたり、「社長はあなた達従業員ためにお金を集めてボーナスを支給して繰れます!」とミーティングのたびに口説く言われたり、熱血的な幹部たちがとにかく押しつけがましい。

しかし、従業員を大切にしようという想いは確かにあったのかもしれませんが、なのであれば次々に退職者が出ていくようなことはなかったと思います。

挙げ句には有給休暇をくれているのだから感謝をしろ!的なことまで言い出しました。

そこまで来るともう、社員のためにやってくれているという気持ちは持てません。従業員のためにやっている社長と私達幹部は凄い!そういう自己満足のためにやっているのだなと思うに至りました。

退職と使えなかった有給休暇

マネージャーが店舗にやってきてからは、そのやりたい放題でかなりストレスが溜まっていきました。

「なんであなたは他人に膜作ってるの?自分を好きじゃないの?私なんか自分のことチョー好きだよ!凄くない?」

みたいなことをマネージャーから言われました。他人に膜を作ってるとか、大きなお世話。暑苦しいノリについていけないだけです。そういうのが嫌いな私とは合わなかったのでしょう。

自己肯定感の大事さを言いたかったのでしょうが、自己肯定感だけ高くて他者を人と思わないような物言いをする人なんて迷惑なだけです。

お客様に対しては、優しく物腰柔らかに接していると先輩たちはかばってくれていましたが、大人しい人を見つけては攻撃対象にするマネージャーに従業員一同うんざりしていました。

他にも腹にすえかねたことがあります。私の他にもあまり自己主張しない先輩がいましたが、主任格でマネージャーに近い位置にいたためにより激しい攻撃に晒されました。

その先輩が不在の時、先輩の事務ミスをマネージャーが発見しました。

そこでマネージャーは「信じらんない!あいつこんなミスしやがった!」等々騒ぎます。あくまでもその場に本人はいません。

聞いていた他の人もいい気分はしなかったでしょう。あくまでも業務改善したいのであれば、本人に伝え、気をつけるよう促すべきです。不在の場で吊るし上げるなど言語道断です。その店の中で先輩の立場を悪くしたいという意図が透けて見えました。まあ立場が悪くなるのはマネージャーのような気がしますが、偉いから大丈夫なのでしょう。

そのマネージャーは普段から「私は自分が大好き」「お客様のことが第一」とかキラキラしたことを言ってましたが、言葉の割にやっていることが陰湿。まさに吐き気を催すキラキラです。

エルセーヌのエステ体験行ってみた!【画像あり】

この1件が特に腹にすえかね、この会社に未来はないと見限り、程なく退職の意向を伝えました。

退職の時期を話し合う時「今辞めたらあなたが次の職場でやっていけるか心配。私がちゃんと成長できるよう指導してあげる」など上から目線で引き止めてきました。単に人手が少なくて引き延ばしたいのはわかっています。

まあ次も決まっていないので多少妥協しました。

辞めるまでのマネージャーの指導?ありませんそんなもの。

おまけに辞める前に10日ほど有給休暇が残っていました。繁忙期に使うといい顔をしないので、遠慮して2日だけでもと有給休暇を申請しました。

しかし使わせてもらえません。繁忙期だからと。結局使えない有給休暇を与えて恩着せがましく振る舞っていただけなのです。

ワンマン経営者がイエスマンばかりになるとここまで組織がダメになるのかと身をもって知りました。社長のカリスマ性の信者になり、人間が腐っていても社長に媚びを売っていれば29歳の世間知らずも幹部になる会社。

私はもうマネージャーの当時の年齢を超えましたが、くれぐれもあのような管理職にならないよう気をつけたいと思います。

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