病院に無断で患者を連れ出す行為について

介護

雪乃
雪乃

いつもありがとうございます。誤嚥性肺炎で入院中の患者を勝手に外に連れ出した介護関係者がいるようです。本人は悪びれる様子もないようですが、当方の見解を書かせて頂きます。

せん妄状態?の患者の連れ出しについて

ある介護施設の経営者がいます。その方は「好きなものなら誤嚥しない」説の信奉者で、本人が食べさせたいものを食べさせれば良いというスタンスのようです。

普通に危険なことですが。

好きなものであれば多少は食べやすいという見解もあるようですが、むせない、誤嚥しない、窒息しないというわけではありません。

さて、その施設経営者が運営している施設で、骨折された方がおり入院となりました。さらに悪いことに入院中に誤嚥性肺炎となり、禁食の対応となりました。

経営者が患者のもとを訪れると

宇宙食のようなものを食べさせられている!

と訴えたそうです。

禁食対応中なのですから、食事は提供されていないはず。なのに病院で宇宙食のようなものを食べさせられているとはどういうことでしょうか?病院で宇宙食など提供されるはずもありません。地球にいるのに宇宙食を食べる理由もありませんし。

この患者は一種のせん妄状態にあったと言えるのではないでしょうか?急に環境が変わったり、手術による侵襲があったりすると、よく見られることです。

そこで経営者は何を思ったか病院に無断で患者を外に連れ出します。

そして寿司を食べさせ、酒を飲ませ、病院に連れて帰ります。外で食べた食事については、患者は満足していたようでしたが。

ここからは想像ですが

突然患者がいなくなった病院は大慌てになったことでしょう。

看護師、事務員も含めて、手の空いている人は患者の捜索にあたったのではないでしょうか。警察への届け出だって検討されたかもしれません。

病棟で働くスタッフはどれほど患者のことを心配したか、想像もつかないくらいです。

病院に大きな負担をかけている間、経営者と患者は楽しく酒を飲んでいたのでしょうね。せん妄状態にあったかもしれない患者に酒類の提供など、病状が悪化しなければ良かったのですが。

病院は言うまでもなく、患者の命を預かる場です。責任感が求められます。そうした責任感を強くもっている人ほど、患者の失踪は心労が大きかったのではないでしょうか。

連れ出した経営者だって、入居者のことは大事なのではないでしょうか?施設から入居者が突然いなくなったら、心配ではないでしょうか?どうしてよその施設から無断で患者を連れ去り、病院の心配そっちのけで酒を飲んだりできるのか

理解に苦しみます。

病院の対応が間違っていたかのような失礼な決めつけ

どうやら経営者は、食事を禁止したという病院の対応は間違いだという決めつけをしていたようです。

寿司を食べさせて、患者が食べれたのだから食事を禁止する理由はなかったのだという物言いでした。

しかし入院期間中、その患者の状態をいちばんよく見ていたのは病院のはずです。

誤嚥性肺炎を繰り返すと、また食事を制限しなければいけません。低栄養が進み、嚥下に関連する筋肉がさらに衰える可能性だってあります。

アルコールまで摂取したら、薬剤の効き目に影響があるかもしれません。大腿骨骨折後の患者さんですので、病院で再度転倒する可能性だって考えられないでしょうか。

好きなだけ食べさせて、さらに酒まで飲ませて、再び病院に送り届けたとのことですが、病院からすれば

心配かけさせておいてさらにリスクを押し付けられた

ということにならないでしょうか。

病院が行う治療行為には、患者様のご理解が必要です。食べたいと思っても治療の観点からご要望に応じられないことだってたくさんあります。

入院中の間だけの関係性だったとしても、そこには信頼関係、話し合いが必要ではないかと思います。

食べたいと希望しているのに食べられないという患者さんを見ると、何かしてあげたいという気持ちはわからないではありません。

しかし、無断で患者を連れ出し、本人が望むからと医師が指示した禁食を一方的に無視するのは、信頼関係を踏みにじる行為ではないかと思うわけです。

一方的に信頼関係を踏みにじり、どのような顔で再び病院に戻ったのでしょうか。

これは誤嚥性肺炎に対する対応はどうあるべきかとか、患者の希望にどうやって沿うかとか、そういったレベルの話ではありません。

他者の迷惑を顧みず、身勝手な振る舞いで周囲に迷惑をかけても良いのかという、介護、医療など関係ない、人間として最低限の礼節をわきまえいるかという話ではないかと、思います。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。


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