藤井先生を救いたい

医療

みなさんこんにちは。雪乃です。

本日は本の紹介、感想を書きます。

作家の適菜収さんと評論家の中野剛志さんは、コロナ禍において無責任な言論を繰り返す言論人について、対談を重ねておられました。

今回はこれが書籍化されたとのことで大変興味深く読ませて頂きました。

この記事のタイトルは「藤井先生を救いたい」としていますが、これは京都大学大学院教授の、藤井聡氏のことですね。

まさに藤井聡氏の言論の問題点が、対談本であらゆる角度から切られています。

私はまだじゅうぶんに読み込めていないのですが、著者のお二人は過去の言論人や識者達の古典から学び、自分の思想を練り上げておられるのでしょうね。

考え方の土台があるから、あらゆる状況に動じずに判断を下すことができる。まさに藤井先生と対極にある人達です。

それに比べて藤井先生の有り様は、嘆かわしい。

具体的な問題点は本にもしっかり書いてありますので、ぜひ読んでください。

藤井先生の言動で私が耐えかねたのは、8月に放送された東京ホンマもん教室という番組内でのことです。

藤井先生は、日本の医療の問題を指摘しました。

藤井先生いわく、日本の医師は専門化しており、循環器内科の医師だったら心臓の様子しか診察しないとか、患者を人と見てないのだ、ということです。相手の生活のことは特に考慮しないのだそうです。

ですが、藤井先生の言うことは間違っています。

医療は、そんなものではありません。

パーソンセンタードケアという考え方が、医療では取り入れられています。

例えば、パーキンソン病で手が震えてしまう患者がいても、すぐに服薬で対応するかどうかは総合的に判断します。震えが大きな生活の支障とならないなら、薬の副作用などを考慮して処方を出さないことだってあります。

糖尿病で血糖値のコントロールが上手くいかないなら、インスリンを施注する前に、介護保険の認定を受けて、訪問看護からの服薬管理などが行えるなら、そうすることだって有り得ます。

その方その方の生活や、人間を見ながら、医師達は患者をフォローしています。

そういった実情を全く無視した極論をテレビで述べ、挙句「感染症内科は人をウイルスを運ぶキャリアとしてしか認識しないから自粛などという馬鹿げた主張をするのだ」と飛躍に飛躍を重ねた主張をしていました。

今、医療従事者がコロナや、コロナ以外の疾病の対応に全力を尽くしているのに、それを侮辱して、足を引っ張ろうとしているようにしか見えません。

しきりに自粛の解除を求めているようですが、非常に危険です。そもそも本人が感染症の専門家ではないのですから、口を出すことに無理があるのです。

ウイルス変異ありました。藤井先生はちゃんとマスクをして食事の時は喋らないようにすればいいだけだと言っていましたが、変異を重ねたウイルスには、中途半端な対策は意味をなさないでしょう。

もう完全に間違っているのです。

今後は医師たちからも藤井先生への反発が強くなって来るのではないでしょうか。

私としては、藤井先生に早く筆を折って頂きたいものです。そうでなければ、言論人として本当に終わってしまいます。

少しでも言論人としての矜恃があるなら、ここは引くべきではないでしょうか。私はこのまま藤井先生が潰れるのを、見ていたくはないです。

懸命なご判断をお願いしたいところですね。


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