介護職にはセクハラをされない人権があります

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雪乃
雪乃

いつもありがとうございます。忙しくて更新が滞りましたが、またぼちぼち書いていきます。

介護職へのセクハラは絶対にダメです

認知症の方が、介護をしようとした介護職に暴力を振るってしまうケースがあります。これまでに何度も書いてきました。

これは利用者を不穏にさせないような対応も必要ですし、介護職も自分の安全を守りながらどうやって対応するかきちんと検討しなければなりません。ですがそれでも暴力が起きてしまう現状があります。

SNSで介護職の方が暴力被害を訴えるのって氷山の一角なんじゃないでしょうか?

そしてもう一つ、無視できない問題があります。

利用者さんからのセクハラです。

これは認知症の方に限らず、そうでない方からもあります。また女性利用者さんから男性介護職へのセクハラもあります。

ある方が、介護施設へ実習へ行っていた時への体験を書いておられました。

実習に行っていた時に利用者さんから「胸を触らせて」とか「舐めさせて」とか言われました。そのことを実習の先生に伝えたら、施設に抗議してくれて、その利用者さんへの対応は男性介護職のみで行うようになりました。

とのことです。

これは実習に行かせた側、受け入れた側の対応として妥当です。

まあ報告を受けた先生は、施設にクレームを入れたそうですが、そりゃそうなりますよ。

卑猥な言動を投げかけただけでも立派なセクハラです。実習に行かせる側としては、実習生をそんな目に遭わせるわけにはいきません。

現実問題としては利用者からのセクハラは入職すれば体験することもあるのでしょうが、施設側としても職員がセクハラ被害に遭わないように配慮があってしかるべきだと思います。

性的なサービスを受けたいならヨソへ行ってください

その話に対して、何を思ったのやら

「そんな風にセクハラを断られた男性利用者が不憫」

と引用RTする方がいらっしゃいました。

私は本当にそのコメントの意味がわかりません。ツイフェミのみなさん出番ですよ。

介護施設では介護保険に基づいたサービスを提供しています。

性欲を発散したいならヨソへ行ってください。自費で性的なサービスを受けてください。

こんな意味の分からないツイートをしているというのは釣りアカウントなのかもしれません。しかし冗談であっても言っていいことと悪いことがあります。

さらに当該のツイート主は「利用者が不憫」に続けてこんなことを言っています。

「こういう要求を受け入れるのが本当の天使」

とのことです。介護職は天使ではありません。人間です。

ちなみに性的サービスを提供する女性も理不尽な要求は受け入れません。お金をもらってサービスを提供しているわけですから、対価以上のサービスを求められたら当然怒ります。

一部のお店では、従業員にセクハラ講習というのをやっています。従業員は普通は女性に対して模擬接客を行うのですが、タチの悪い店は男性従業員がモデルをやります。

そういうお店は嫌われ、女性が離れていきます。風俗産業で働いている女性だって嫌なものは嫌という権利があります。

また「五体が不満足だという人がこの事象を見たらなんて思うだろうか」とも言っていました。

五体が不満足だという人がなんなんでしょうか。別に五体が不満足であれば、介護職にセクハラしていいというルールはありません。奥さんがいるのに不倫してもいいというルールもありません。

車椅子で店を利用することを事前に伝えず、行ってみたらお店の対応が困難だからと断られたからといってTwitterにお店の悪口を書いてもいいというルールもありません。

障害があれば福祉サービスを受ける権利はあります。しかしそれだけです。障害があるからとなんでもしてもらえるわけでもないし、何をやっても許されるわけではありません。

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セクハラがあった時の事業所の対応について

ケアマネとして担当している利用者の中にも、ヘルパーに対してセクハラをする方がいらっしゃいます。

私の力不足でなかなか対応ができず、事業所に本当に申し訳ないと思っています。

訪問介護を提供するヘルパーさんが安心して働けなければ介護事業は成り立たないと思います。

セクハラがあれば利用者に直接注意することもありますが、訪問介護の提供中ずっとケアマネが目を光らせることができるわけもなく、訪問介護の事業所が職員に注意を促したり、派遣する人を交代したりして対応してもらうことがほとんどです。

利用者さんからのセクハラも全てがヘルパー事業所に上がっているわけではないのではないか?とも思ってしまいます。ヘルパーが報告を上げても、ヘルパー事業所の上司が「そんなの上手くかわしなさい」的なことを言ってしまうこともあると聞きました。

でもそれは理不尽だと思います。ヘルパーの事業所の運営には外部が口を出せるものではありませんが、その環境では働きにくいでしょう。

私もケアマネとしての信頼感が足りず、ヘルパー事業所がなかなか報告してくれないということもあるのかもしれません。

施設でのセクハラももちろん改善が必要です。認知症で抑制が効きにくくなっているなど、いろいろな理由も考えられますが、ダメなものはダメです。

施設も職員の安全をしっかり確保する必要があります。これは暴力に対しても同じです。

そうかと言ってなかなか改善は難しいものです。しかし、外部や家族からの「介護職は暴力やセクハラに耐えて当然」的な物言いは論外だと言えるでしょう。

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