使っているものを無駄と切り捨てる大阪市廃止賛成派

社会

大阪市廃止賛成派とやり取りしたことで、彼らの言い分がいかに荒唐無稽か再確認しました。

インテックスもグランキューブも二重で無駄で失敗だという。

しかしG20の会場にもなりコミケやモーターショーを開催できる展示場のインテックスのどこが失敗なのか?確かに稼働率は高くはないようだが、展示場の少なさは指摘されている。

国際会議の場にも使えるグランキューブは稼働率70%を超えている。どこが失敗なのか。

展示場としては商業的な展示が数多く開催できるインテックスも悪くはない。同じことをグランキューブでやろうとしても無理があるのではないか。

そういう背景を考慮することなく、全て二重行政の失敗とひとまとめにする大阪市廃止賛成派の意見は、嫌悪感を覚えずに入られない。

過去の大阪は、バブルに浮かれて無駄な投資をしたことは否めない。だがそれは、他の自治体も同様であるし、民間企業の失敗だって同じことである。

大阪市を廃止しないと無駄を無くせないと決めつけるのも乱暴であるし、使っている施設を無駄なものと切り捨てる姿勢も感心しない。

挙げ句、公共の事業に、経営センスが必要なのだという。

経営とは何か、営利を上げるのが民間の仕事で、利益は見込めないが公共として必要なのだから行政がやっている仕事がいくらでもある。

経営や営利の観点で事業を民間に投げたら、公共財の供給が不足するのは火を見るより明らかだ。大阪市廃止に賛成している層は、公共や地方自治に関する理解が極めて薄弱だ。

改て大阪市廃止案が否決されて良かったと思う。

ここに至るまでいろいろなことがあった。関市長らを始めとし、決して褒められたことばかりではないけれど大阪市は支出を絞り市の負債を解消してきたし、バブル処理に関わる国の迷走があった(橋本総理による消費税増税など)。

本来であればバブル崩壊から立ち直り日本経済が順調に再スタートを切っていれば、無駄とされた大阪府市の各種の大型投資も、民間経済の呼び水や経済活動の場として、より立派に役割を果たしていたであろう。

様々な背景要因を無視してあれは無駄だったと後講釈を垂れるなど、卑怯で姑息なことだ。

現在、大規模イベントに使える大型展示場じゃは不足しているという。もともと十分な大きさのないインテックスはさらに老朽化の問題も抱えている。

それでもこの施設は、都市計画と整合性を取りながら、用地買収や土地利用の問題をクリアして、様々なイベントを取り行える施設としてこれまで存続してきた。よくわからない人間が無駄と安易に斬って捨てていいものでは、断じてない。

これまでの紆余曲折を安易に行政の怠慢と一言で片付けて、市民のルサンチマンを煽る維新のやり方が卑劣なのだ。

これまでの政令市としての大阪市のあり方も、大阪市がやってきたことも、反省すべき点は多々あれど、維新のような連中にもうこれ以上踏みにじらせてはならない。

例え3度目の大阪市廃止が画策されようと、大阪市のこれまでの取り組みをもう、二度と、維新に踏みにじらせてはならない。

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