ある介護施設(サービス付き高齢者住宅)での話ですが、利用者の区分変更申請を検討するため、家族に来てもらわなければいけないとなったようです。
その施設から家族に連絡を取ったところ、家族は「仕事があるので5時に行けるかどうか…。最悪、9時になってしまうかもしれない」ということだったようです。
施設としても、急ぎの案件であれば、どうしてもすぐに家族に来てもらわなければならないという状況もあるでしょう。なんにでも施設任せにしてもらっては困りますので、急ぎの時はどうしてもすぐに家族に来てもらわなければいけない時も、あると思います。
しかし家族にももちろん事情はあります。どうしても外せない仕事だってあるでしょうし、そもそも遠方ですぐには駆けつけられないという事情もあるかもしれません。
ここで大事なことは、ケース事に状況が異なりますので、施設、家族が双方ともお互いの事情を考えながら、折り合いをつけることだと思います。
今回のケースであれば、家族が行けるのがその日の夜間帯になってしまう可能性があり、かつ夜間帯に家族が来られるのが施設としても対応が困難というのであれば、別の日の提案が施設からあっても良いと思います。
この件について、当事者の施設サイドの方が「何時に来られるのかわからない、ましてや夜遅くになるかもしれないとなれば、私は遅くまで残業しなければならないじゃないか!」と憤慨しておられました。「施設の担当者の負担も考えて欲しい」とも仰っていました。
なるほど、確かに家族が何時に来るのかわからないとなれば、担当者の負担も相当なものでしょう。担当者にも家庭があると思いますし、家庭の事情を押してまで残業するのが、望ましいこととは思いません。
ですが、今回は話の流れからして、施設から家族に来てほしいと打診したことですし、その場合、対応が難しい家族もいることはある意味やむを得ないのではないでしょうか?
家族は「最悪、施設に行くのは9時になってしまうかもしれない」と応じたとのことですが、それも家族が精一杯事情を調整してのことである可能性があります。一概に家族が責められるような話ではないでしょう。
ましてや「9時になるかもしれないなんて、その家族は施設の事情を何も考えていない。そんな時間に行くなんて非常識だ!」と家族が非難されるなんて話ではないでしょう(何故かTwitterで、そのような論調で家族を批判する意見がありました)。
「遅くに平気で押しかける家族の対応を、施設はしなければいけないのか!」という意見も、なぜかこの件に関してありました。ですが、そういう話ではないはずです。
「施設職員も家庭があるのに、遅くに来訪する家族のために犠牲にしなければならないのか!」という意見もありました。ですが、遅くでの来訪が問題であれば、別の日を提案するか、区分変更申請の提出に関しての相談は電話で行う等の代替案だってあるはずです。
お互いの事情を考慮し、話し合うしかない
以外の感想しか、私には思い浮かびません。
しかしこの話では「施設の土日対応に加算がないからいけないのだ」「サービス担当者会議に加算がつかないのが良くない」「介護をする家族が休みを取りにくい社会としての問題がある」等々、私には理解に苦しむ意見ばかりが見られ、混乱してしまいました…。
そんな大仰な話なんですかね…?
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