介護福祉士取得より転職を優先するべき?

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雪乃
雪乃

いつもありがとうございます。介護の仕事は給料が安いと言われてきましたが、不十分とは言え以前に比べたら改善してきたと思います。モチベーションにも関わるので、働くなら待遇のいいところで働きたいもの。転職を勧める記事がありましたが、実際にどうすればいいのか考えてみました。

資格取得より転職か

介護業界では人材不足、人手不足と言われています。

敷居が低く介護業界で働き始めるのはそう難しいことではありません。だから他の業界で働いていた人が転職してくることもありますし、主婦をしていた人が働き始めることもあります。

介護の仕事を始める人は一定数いるものの、人手不足がなかなか解消しないのは、高齢者人口の増加のみならず、人材の定着率が低いという要因が極めて大きいでしょう。

介護の仕事はキツい、汚いのイメージが定着していますが、待遇が良ければ耐えられることは実際にあると思います。

介護のサービスを提供している事業所には介護報酬が支払われますが、介護報酬が十分ではないため、事業所も待遇を引き上げることがなかなかできません。

介護報酬の中に処遇改善加算、特定処遇改善加算という項目が設けられ、待遇の改善が図られていますが、十分な人材確保には未だ至っていないのが実情ではないでしょうか。最も、体感としては処遇改善加算のおかげで収入増を実感している人も多くいますので、処遇改善加算の創設が無意味であるとは思いません。

また、ケアマネや福祉用具の事業所には処遇改善加算などが入らないという問題もあります。

この状況の中で不満を感じているからか、中には

「介護業界全体がブラックなのだから、介護福祉士などの資格を取ってもブラックな事業所に搾取され続けるだけだ。介護の転職エージェントに登録して待遇の良い職場を探した方が良い」

という意見を述べる方もいるようです。

なるほど、確かに労働者を搾取するブラックな事業所も中にはあるでしょう。賃金を払わずに仕事や責任ばかりを押し付け事業所は非難されて然るべきと思いますし、そのような事業所から離れることは自己防衛として必要でしょう。

しかしそこで介護福祉士などの資格を否定する理由が、よくわからない。

転職を視野に入れて行動することと、資格を取ってキャリアアップを図ることは、別に二者択一の行為ではありません。誤ったトレードオフの詭弁のように感じてしまいます。

介護の事業所がブラックばかりというのも相当に主観的意見のように思いますが、まずは収入アップのために介護福祉士取得を目指すべき理由を書いておこうと思います。

資格取得のメリット:事業所が加算を算定でき、待遇に反映できること

介護報酬には先に紹介した処遇改善加算の他に、サービス提供体制強化加算という項目も設けられています。

これは介護職員の中に一定割合以上の介護福祉士がいる事が算定要件です。

つまり、事業所としては介護福祉士に働いてもらった方が、介護報酬が多くもらえます。

また処遇改善加算についても、資格を持っている職員を評価する仕組みを社内に導入することが算定要件の1つとなっています。事業所としては介護福祉士などの資格保持者を優遇する動機になります。処遇改善加算を取る事で人材の確保ができるのですから、事業所としても悪い話ではないでしょう。

この処遇改善加算で得た介護報酬は原則的に従事者に還元しなければなりません。

これらの仕組みから、例え現在働いている事業所が良くない労働環境であったとしても、介護福祉士を取得することは労働者個人にとってメリットが十分あると言えるでしょう。介護報酬が得られなければ、事業所も賃金を払えないですが、介護福祉士を取る事で事業所が介護報酬を得られるのですから、昇給や手当てなど、なんらかのメリットを介護職が得られることになります。

資格取得のメリット:転職に有利

先に述べたように、介護報酬の体系の中には介護福祉士が有利となる仕組みがあるため、事業所としても採用するなら介護福祉士を採用しようとするでしょう。

介護福祉士を持っているということは、それなりの実務経験や介護に関する知識を持っているということなので、採用するなら資格を持っている方が選ばれる可能性が高いです。

私はケアマネとしての仕事を探す時に転職エージェントを利用しただけで、介護福祉士を活かした転職活動はしたことがありません。

しかし転職エージェントで取り扱っている求人にしても、好待遇、好条件の求人であれば競争率が高いことは容易に想像がつきます。

その中で競争に勝ち残るためには、資格を持っていた方が有利なのは当然の理でしょう。

なので「転職で条件の良い職場を探すべきだ」という主張は、介護福祉士資格は意味がないどころか、介護福祉士の資格の重要性を逆に裏付けていることになります。

転職という手段を積極的に否定はしませんが、時間やコストがかかったとしても、介護業界でこの先も働くつもりがあるのなら、介護福祉士の取得は強くおすすめしたいところです。

そもそも、資格を取る努力をせず、割のいい職場はないかという選り好みをしている態度は、採用する側に心証が悪く映る可能性があります。

また転職は人間関係も1から構築しなければならなくなりますし、デメリットも良く考慮する必要があります。選択肢を広くして、失敗してもリカバリーがきくように、キャリアアップも目指していきましょう。

今年の介護福祉士受験を目指しておられる方もおられると思いますが、合格をお祈りします。

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