あてにならない『みんなのご意見』

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SNSである方と話をする機会を得ました。

彼いわく、国会議員が地元に事務所を構え、陳情などを受け付ける必要などないのだとのことです。
彼は言いました。

「Twitterのスペースなどでみんなを集めて、有権者の声を聞いたらいいんです。秘書が聞いて意見を書き出し、政治家に伝えればいい。そうすれば議員は直接みんなの意見を聞くことができます」

ですが、そういう機会は大事であるにせよ、団体からの陳情などは聞かなくて良いのでしょうか?団体は利権が絡むと強い忌避感があるようです。

そして、個々人の有権者の生の声も、政治に反映するのは無理がある。

「なぜ行政が赤字の事業をするのですか」
と言ってしまうレベルの人が沢山います。冷静に考えれば、赤字の事業をするのが行政の仕事でしょう。

「役所は無駄が多すぎるからもっと効率化するべきだ」という人だっているでしょう。ですが、効率化にはすでに取り組んでいますし、災害時などのマンパワー確保まで考えれば、スリム化など安易にするべきではありません。

「なぜ財政赤字を削減しないのですか」という人だっているでしょう。ですが、政府の赤字は他部門の黒字です。

個々人の意見など、洗練されていないのです。

そのような意見はそのまま政治に反映されない。というか、反映してはいけない。そういった声を聞き、議会での議論というフィルターを通して政策に落としこむのが議員の仕事なので、有権者が意見を発するという発想自体は間違いではないのですが。

ただ、業界団体などが陳情で声をあげることだって必要です。話し相手は「業界団体の言うことなど聞いていたら利益誘導になってしまう」という問題を指摘しましたが、確かにそういうデメリットはある。

ただ、業界の事情を深く考えた上での意見が上がって来るというメリットも忘れてはいけない。物事を単純に捉えすぎです。

そもそもお金のかからない政治、選挙という発想自体、私は関心しません。必要なものにはお金がかかって当然です。大事なところにかけるお金をケチってしまうと社会が貧しくなるだけです。

世の中、なんにでも「あれは無駄。これは無駄」と言いたい人が多い気がします。その発想では豊かになれないと私はずっと考えています。

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