ネットワークビジネスに勧誘された時の話2〜後日談〜

社会
雪乃
雪乃

いつもありがとうございます。本日は以前の記事のネットワークビジネスに勧誘された時の話の続編です。先輩と話したこととかちょっとしたエピソードから、現在におけるネットワークビジネスのような商売について触れておきたいと思います。

ネットワークビジネスに勧誘された話の後日談

この記事の続きです。私はエステ店の同期の一人を、ネットワークビジネスに勧誘されたことから見限りました。

ネットワークビジネスをやるもやらないも個人の自由です。ですが安易に手を出したらお金や時間や人間関係までをも失ってしまいます。

勧誘された時、同期は私の問いにこう答えました。

雪乃
雪乃

そんな商売あるんだねえ。でもそれをやって結局どうしたいの?

私はね、良いものを広めるお手伝いをしたいの。そして、好きな時に旅行とかに行って笑っていたいの。

うーん、旅行に行きたいと思うのは別に悪いことではないでしょう。でもとどのつまりは旅費を稼ぎたい、要はお金を稼ぎたいと言っているだけで、それを取り繕えているのだかいないのだか。笑っていたいというのも取ってつけた理由に過ぎないですよね。

まあ、ただの会社の同期にその生き方をとやかく言っても仕方がないですし、結局その話には乗らずに帰りました。

そして、後日、先輩のひとりにその件を相談しました。

雪乃
雪乃

…ということがあったんですが。

先輩
先輩

笑っていたいって全然具体的やないなあ。何がしたいか明確やないやん。そんな曖昧な話には乗らんで正解よ。

まあ、その同期が何がしたいか明確であったとしても、そのビジネスのやり方に相当問題があると思っていたのでそれ以前の話なんでしょうけど。先輩の意見もそういうものなのか、と受け取っておきました。

同期が最終的にどうなったのかは連絡を取っていないのでもうわかりません。ですが同期がハマっていたA社は現在もあり、たまに名前を目にします。

正直あまり良い評判を聞かないけど、そういうビジネスにハマってしまう人がいつの世も存在するのでしょうね。

最近まで同期とA社の話を思い出すことなんて、あまりありませんでした。ですが最近、某芸人が制作した映画について似たような話を目にする機会がありましたので、次項から紹介していきます。

映画のチケットと台本セットを大量購入した人の話

最近公開されたアニメ映画に、某芸人が出版した絵本を原作とするものがあります。

某芸人がクラウドファンディングでお金を募って、優秀なクリエイターに発注して作りあげたそうです。さすがにお金がかかっているだけあって、絵本も映画もクオリティが高く仕上がっているとのこと。読んでいませんし観ていませんが、PVとかを観るとその質の高さがうかがえます。ストーリーとしては設定に粗があったり感動を押し売りしていると否定的な意見もあるようですが、まあ観ていないものをとやかく言えないので言及はここまでとしましょう。

その映画に関しては、内容というより商売のやり方が一部の不評を買っているようです。

制作を取りまとめた某芸人は、クラウドファンディングで資金を集めるのみならず、クラウドファンディングそのものをマーケティングに用いたのではないかと分析している人がいました。

どういうことかというと、クラウドファンディングで作品作りやその作品の宣伝に参加する権利を出資者に与えます。これによりクラウドファンディングの出資者は、出資してその作品の制作に参加したという感覚を得ます。

ただ応援しているだけの芸人が制作した映画が公開されたら、気にはなるし実際に見に行ったりするでしょう。しかし、その映画が更に自分がお金を出して制作・宣伝(話題作り)に携わったものだとしたら、どうでしょうか?さらにその映画が話題を集めていたら?誇らしげな気持ちになるでしょう。

というわけでお金を出した人たちは積極的に観に行くし、その映画はいいと周囲に宣伝してさらにマーケティング効果が高くなります。

普通はお金を払って宣伝してもらうものなんですけどね。その芸人は宣伝してもらってお金を払ってもらっているわけですね。

まあそのようなビジネスを思い付くのも、ある種の才能と言えるでしょう。別に無理矢理お金を払わせたわけでもないですし、非難されるようなことではないとも言えます。

ただこのクラウドファンディングが、オンラインサロンを通じておかしな権利と引き換えに出資金を集めていたというエピソードを聞くと、どうにも違和感を覚えました。

某芸人は、オンラインサロンで出資を募っていたのですが、その名目がいかがわしいというかなんと言うか。

某芸人に伏し目がちにお礼を言って貰える権利:500円

某芸人に目を合わせてお礼を言って貰える権利:1000円

某芸人を1日休ませてあげられる権利:10万円

なんなんですかね、コレ。お礼を言うくらいのこと、金を払った引き換えにすることなんでしょうか。こんなことまでしてお金を集めるのって、普通の感覚とはちょっとズレているのではないでしょうか。人の金を養分にしていたと言えるのではないでしょうか?

もっともこれもある種の才能とも言えますし、実際にすごいものなのかもしれません。ある若者は、無資格未経験だけど介護のリアルを発信すると注目を集めて、実際に彼を応援するという人もチラホラいましたが、その若者がナッツを売り始めた時に、応援のために買いますという人は実際に少なかったようです。若者がナッツをか1つ売るのに苦労しているというのに、おかしな権利を軽々と売りさばいていたのはすごいことです。

ですが某芸人のこれはある種の信者ビジネスではないでしょうか?オンラインサロンという閉じた空間で信者を囲い込み、映像作品作りに参加しているという名目の夢を与え、結局お金を集めて宣伝させていた、というのは個人的には怖いです。

そして、某芸人のオンラインサロンに参加していたある若者が、その映画のチケットと台本セットを大量に購入していたとのことです。

3000円のチケットセットを80セット購入して、総計24万円。若者はそのチケットを転売して、利益を見込んでいたようです。しかし、思うように売れずに在庫を抱えてしまいました。金額としてはたいしたことがないようにも思えますが、その若者の収入からしたら大きな額だったようです。

若者は、自分のSNSで

オンラインサロンに入って、何かになりたかった。オンラインサロンで某芸人のような有名な人や支援者たちと交流して、自分が特別な何かになったように感じて、心が沸き立っていた。サロンの外に出ると周囲の現実は何も変わっていないことに気づき、変えるために行動しなければいけないと思った。

という旨のことを述べています。その行動というのがチケットの大量購入のことなので、結局その行動が彼を追い込んでいるわけなのですが。

ここで冒頭のくだりに絡めて、私見を少し述べましょう。

某芸人のオンラインサロンに入った程度のことでは、人は何も変わりません。行動すると言ってチケットを大量購入しても、オンラインサロンに入っただけのただの一般人が売るチケットなんか、人は興味を示しません。具体的にその人が何も変わっていない、現実世界で何も為していないただの普通の人だからです。

結局、その人の行動とは自発的に行ったようでいて某芸人の掌の上で踊っていただけなのです。

私にネットワークビジネスを勧めてきた同期もそうです。同じネットワークビジネスで成功した人と交流して、自分も特別な世界に足を踏み込んだような気分になる。でも現実は何も変わっていないのです。

人が変わることなんてそうそうないのです。そのビジネスを始めたからといって何かが変わることなんてないです。閉じた世界でお互いに認めて合うことも時には必要かもしれませんが、現実は現実。オンライサロンの勧誘とか最近SNSで目につきますが、過度な期待は禁物です。もしSNSで発信されるオンラインサロンに興味を持って、何かを変えたいと思っている人がいたら、何をどう変えたいのか明確なのか?少し考えて頂いたら良いのではないでしょうか?


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