イノシシが人間の街に降りてくる、なんてことがニュースになっていましたが、それに反応するダレノガレさん。
イノシシが人里に降りてくるのは山に食べ物がないからだ、人がイノシシの居場所を奪ってしまっている。
との認識から風の谷の姫みたいに「殺さないで」と訴えるダレノガレさん。
気持ちはわからないでもないですが、今回はそんなダレノガレさんの主張に批判が殺到しました。
そもそも山に食べ物がないわけではない
山には十分エサがある、と主張するのは埼玉県の農家さん。
イノシシの生息数の推計値は年々増えています。山にエサがないのであれば個体数が増えるわけではない。
エサがあるのでイノシシの数が増えます。そうして増えすぎると山からあふれたイノシシが降りてくるのだと思われます。
増えたイノシシの数に対してエサの量が足りない、という意味では足りないのかもしれませんが
それ、人間のせいではありませんよね。
人や農作物の被害をどうするの?
イノシシは毎年50人以上の人間をケガさせています。平成30年度は2人の犠牲者が出ています。この被害は決して軽視できませんよね。
そして、農作物の被害も甚大です。
農作物の被害は数十億円単位で発生しています。
イノシシは農作物を根こそぎ食べてしまいます。農家が一生懸命作った作物を根こそぎたべられてしまったら、どうやって生活していくのでしょうか?
農家だってイノシシの被害に手をこまねいているわけではありません。
侵入を防止する電気柵を設置したりしています。それでも防げないのがイノシシというもの。
ダレノガレさんだって普段食べているのは誰かが育てた野菜や家畜の肉ですよね?
人が野生動物の住処を奪っているという考えが、もはや時代遅れ
自然を破壊する人間、開発され切り開かれる野山、住処を奪われる動物たち
と人間が一方的に自然を蹂躙しているかのようなイメージが根強いのではないでしょうか?
しかし、高度経済成長や公害病が多発した時期はすでに過去の話。
実際に森林面積は過去とそんなに変わりません。
実際にもっと森林が少なかった時期もあります。
それは石炭や石油を使わずに薪や木炭を使っていた戦前の日本です。
今、マツタケの採取量は激減していると言います。なぜ減ったのでしょうか?山が削られ自然が無くなってしまったからだと思いますか?
実はマツタケの減少は日本の山林に木が増えてきたからです。
木材・石炭・シェールガス 文明史が語るエネルギーの未来 (PHP新書) [ 石井彰(エネルギーアナリスト) ]価格:858円
(2019/12/16 22:24時点)
感想(2件) 参考書籍
マツタケはアカマツという木の根元に生えてきます。アカマツがなければマツタケは採れません。
日本の山に他の樹木が増えてきたので、アカマツは勢いで押されて数が減ってしまったのです。成長の早い他の木が増えると、アカマツは日光が当たらず育ちません。
江戸時代の浮世絵とかを見ると、木がほとんどない山が目につきます。
当時の人が燃料調達のためどんどん伐採してしまったからです。
実は江戸時代の方が森林破壊という意味ではよっぽど酷かったのです。
日本は木材を輸入していますし、輸入する石炭や鉱物も自然を破壊して採掘されているのであまりえらそうなことは言えませんが・・・
https://matome.naver.jp/odai/2141821702648546201
参考リンク
そして今、人間の住処にイノシシが侵食してきている現実があります。
開き直るなら口を挟むな
別にイノシシを殺さないで欲しいという素朴な感情まで否定するつもりはありませんが、ダレノガレさんの発言は
・事実に反する点がある。
・農作物や人間への被害に無頓着すぎる
という点で問題があると思います。
ダレノガレさんの発言に農家やその他一般の方からも具体的な反論が多かったので、事実は十分伝わるはずだと思いましたが、ダレノガレさんの態度は、ちょっといただけませんね。
自分のツイッターだから言いたいことを言いたい?
それは言うのは自由ですよ。しかし自由には責任が伴います。
批判されているのはダレノガレさんの発言の内容です。
間違ったことを言ったら、批判する側にも批判する自由があります。
典型的な自由のはき違えですね。
動物愛護も結構だけど、人の生活もちゃんと考えよう
人間は自然を破壊しなければ生きていけないです。自然とどう調和して生きていくかは考えなければいけません。
動植物の生命を奪わなければ人は食べられないので「殺さないで!」でなんでも済ませていたら何もできないですよね。
狸ぽんぽこはもはや50年以上前の話。
人間が一方的に動物の住処を奪っているという認識はもはや時代遅れですよ。
何よりも、間違ったことをいったら意固地にならずにちゃんと反省しましょうね。器が知れます。
人気ブログランキング
コメント