介護職に共感力が必要な理由

介護
雪乃
雪乃

いつもありがとうございます。介護において、介護の専門職が他者に共感する能力を持ち合わせている必要があると思います。もちろん技術や知識もしっかりしている必要があるのですが、共感力が役にたつ理由を自分なりに考えてみました。

共感力は対人の仕事で必須のスキル

介護職は専門職として、排泄、食事、入浴の介護などを行います。もちろんこれらの仕事には技術力が求められます。他にも車椅子に移乗させたり、着替えを介助する時だって、限られた時間で、負担なく安楽に行うなど、あらゆる場面で技術力を駆使しています。

しかし技術力だけあればいいというわけではありません。人と関わる仕事なのですから、共感力、他者の気持ちに対する想像力、コミュニケーション能力だって必要なのは当然です。敢えて言わないといけないようなことではないと思いますが。

介護職はあくまでも専門職だから、介護技術力が重要なのだ。共感力があっても技術がなければ結果が出ないのだから、介護職に共感力を求めてはいけない

という意見があったので、本記事を書いていきます。上の意見は、全くの極論です。共感力だけで技術が皆無な人なんてそうそういませんし、どちらも重要でしょで終わる話です。

あらゆるシーンで共感力が求められる

共感力は介護技術と同じく、あらゆる場面で駆使されるものです。

そもそも介護する際に、利用者に対する接し方がぞんざいではいけないでしょう。排泄や着替えを行う際はプライバシーに配慮したり、食事の介助では利用者のペースを考えたりするのは当然です。

ヘルパーが利用者宅に行って家事援助をするのだって、コミュニケーションの積み重ねがあります。もちろん調理や掃除の技術を駆使して満足していただく必要だってありますが、共感力が高ければ、コミュニケーションの中で相手が望んでいる事を自然と聞き出すことだってできるでしょう。利用者はそこに至るまで様々な体験をして今の生活があるのですから、料理をしたり掃除をすれば良いというだけではなく、相手の意向を考えた柔軟な対応が必要です。

共感力が高ければ、相手が言いにくいと思っていることも自然と聞くことができる

単なる私の持論ですが、私だったら悩みがあっても、共感をしてくれない人には話そうとは思いません。悩みを話したことで解決はしなくとも、共感してもらえれば気持ちは楽になるでしょう。

逆に言えば、共感力の高い人は、いろんな人からの悩みを聞く機会が多くなるとも言えないでしょうか。悩みに対して解決は提示できなくとも、さらに共感を示していくことで信頼関係が深まります。あまり利用者個人の問題に深く立ち入り過ぎたらそれはそれで問題だと思いますが、信頼関係がなければ援助の継続が困難となる場合もあります。

適度な距離を保ちつつ共感を示すことは重要です。

共感力はチームプレイにも必要

介護に限らずですが、仕事は1人で完結することはそうそうありません。

介護現場でも相談員という立場や、看護師、福祉用具相談員、理学療法士など様々な職種の人と関わりながら仕事をしています。

管理職やケアマネという立場になると、仕事をお願いする相手に対して気遣いも必要ですし、信頼される必要もあります。

基本的なコミュニケーションの前提となる共感力が必須なのは言うまでもありません。欠けていると相手への労いの言葉を言えなかったり、無理なお願いを自分の立場だけで押し付け関係が拗れることもあります。

共感力、想像力の欠如は信頼関係が破綻する

少し介護の話から外れて、私が聞いた共感力の欠如している人の話をしましょう。

もっとも、その人も介護職でした。

その人の娘さんが、旦那とこじれてあわや離婚という状況になっていました。

娘さんは相手と離婚できればそれで良かったので、あくまでも話し合いでの解決を望んでいました。そこで、その人は、相手方の両親との話し合いの場を設けます。

そこでその人は「うちの娘は○○さん(娘の旦那)のお父さんお母さんのことが大好きなんです。お父さんお母さんはこんなに素晴らしい人なのに、どうして○○さんはあんな人なんだろうと娘は思っています」ということを言ってしまいます。

この発言を読んだ人はどう思われるでしょうか?どう考えても相手を侮辱していますし、言われた相手の旦那の両親も当然、気分を害します。

しかし、言った当の本人は

相手のお父さんお母さんは、ウンウンと私の話を聞いてくれた。これでお父さんお母さんはこちらに協力してくれるだろう

と思っていました。話を聞いて、これは揉めるだろうと私は思ったのですが。

しばらくしてその人の娘には、相手方から慰謝料の請求と離婚を求める弁護士からの内容証明が届き、大変なことになったそうです。離婚したいという娘さんの希望はまあ叶ったのですが。

これはあくまでも極端な例です。

しかし人間関係の中で、絶対に言ってはいけないような言葉はあります。そういうことを言ってしまう人は、これ以外にいろんなところで相手の気分を害する言葉を述べているものです。

介護の現場でもいろんな人が働いています。中には「施設長の俺が決めたのだから、みんなその通りにすればいいだけだ」と部下の意見を全く尊重しなかったような人もいます。

そういう人は、当然利用者からの評判も悪くなりますし、職場全体の雰囲気を悪くしてしまいます。

技術があればそれで良いのではなく、共感力も介護を含むあらゆる仕事に必要と考え、身につける努力が必要なのではないでしょうか。どんな仕事でも円滑な人間関係が必要なのですから。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。人気ブログランキングに参加していますので、この記事を気に入って頂けた方にはブログランキングの応援をして頂ければ嬉しいです。またブックマーク登録など励みになります。今後ともよろしくお願いします。


福祉・介護ランキング

コメント

タイトルとURLをコピーしました