シャンプーは羊水にしみ込みません
よくトンデモ医療系とか自然派の方がシャンプーが体に悪いとか、子宮に溜まるとか言っています。これはよくあるデマ。
出産の時に羊水からシャンプーの匂いがする。普段から使うシャンプーの成分が子宮に溜まるのだ、なんて都市伝説が以前ありました。そしてそういったうわさ話は高額な自然派シャンプーを使えばいい、といかがわしい商売とセットになっていることが多い。
普段使っている製品の科学成分が体に浸透するというのは『経皮毒』というデマです。これは学術用語でもなんでもなく、自然派をうたった商品を売りたい人たちが作った造語です。
シャンプーの化学成分は分子の大きさが違いますし、体に害がある成分なんて認可されません。
昔この経皮毒という言葉を使って消費者の不安を煽って自社シャンプーを売っていた業者が業務停止命令を受けました。参照:ウイキペディア https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%8C%E7%9A%AE%E6%AF%92
まだ信じて布ナプキンを使っている人も
使い捨てナプキンを身体に悪いと言っている人がいますね。一般的な紙ナプキンのことです。
なぜナプキンが身体に悪いだなんて主張するかと言うと、ナプキンに使われている高分子ポリマーが陰部の粘膜から体に入ってくると信じているからです。もちろんデマ。
高分子ポリマーは肌に触れようが粘膜からだろうが、肌から体の中に入れるほど小さなサイズではありません。これが害だと言うのも自然派ビジネスをやりたい人が作った話なんですよね。
産婦人科医の宋先生によれば、布ナプキンを使っているとかえって体が冷えるというデメリットがあるのだとか。
それにしても、いろんなデマが多すぎですね。
こういうデマの大元をたどっていったら、だいたい自然派とか民間療法に行きつきます。こうやって商売されると、アトピーの人がステロイドを敬遠するようになったり、ワクチンで予防できる子宮頸がんのワクチン接種を拒否したりするし、本当に厄介です。
自然派にはまった人ががん治療を受けている人に対して「あなたの受けている治療は間違っている」とか言ったりするんですよね・・
大きなお世話です。
発達障害は食事で治りません
基本的に発達障害は生まれつきで治療法は確立されておらず、ましてや食事で治るなんてことはありません。
ですが、親としてはなんとかしたいもの。そこに付け込んで治らない食事療法で金を儲けようとする人がいます。まったく腹立たしい。
管理栄養士の方がこの件でコメントを寄せておられます。
子どもの発達障害は妊娠中の親の食事が問題であるというものや、子どもに砂糖や化学調味料、肉を与えると精神的におかしくなり、発達障害の原因になる。だから、玄米菜食を与えるとよい。特定のミネラルで水銀をデトックス、というものは実際に行っている人とも接したことがあります。 ただでさえ負担の大きい親御さんが、根拠のない食事療法などに余計な時間をとられてはならない、そんな気持ちでネット上に情報発信をするようになり、同じように活動している諸先輩方の労により、昔よりも理解が広まってきたのかな、と思っていたところ、新聞にそのような記事が載るのをみて、本当に哀しく思いました。
引用: https://news.yahoo.co.jp/byline/naritatakanobu/20180121-00080702/
きちんと専門家が指摘しておかないと、インチキビジネスの被害者がどんどん増えますね。
特に子供を育てている方はご注意ください。
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